広告が検索結果に表示されない4つの理由

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GoogleやYahoo!でリスティング広告を運用していると広告が表示されないことがあります。期間限定のプロモーションになると広告のインプレッションは重要で、表示されない原因を速やかに特定し対策を打つ必要があります。今回は表示されない理由をご説明します

検索結果に広告が表示されない理由

せっかく広告を使ってみても全然表示されない!となった時、すぐ原因が分かるパターンと、なかなかわからないパターンがあります。広告の表示に変化があったときはインプレッション数の増減とインプレッションシェアに動きが現れます。

インプレッションシェアとは本来広告が表示される機会に対する実際表示された回数の割合です。常に表示されると100%、機会が10000回あったのに2000回しか表示されていない場合は20%になります。この時の80%がインプレッションシェアの損失に当たります。
インプレッションが減少したときは予算と広告ランクによるインプレッションシェア損失率を見る必要があり、何が原因で損失が発生しているのか確認する必要があります。

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Google広告のインプレッションシェア列。この例では広告ランクを改善することでシェアが伸びる余地があります。

インプレッションシェア・インプレッションシェア損失率(広告ランク)・インプレッションシェア損失率(予算)は全てを合計すると100%になります。インプレッションシェア損失率(予算)はキャンペーンの予算、インプレッションシェア損失率(広告ランク)はキャンペーンや広告グループでの広告ランクの問題で発生します。

予算が消化または不足

1日あたりの広告予算が消化した場合はもちろん、予算不足がある場合はインプレッションが制限されます。この場合は予算でのインプレッションシェア損失率を確認し、どのくらい機会損失が発生しているかを確認します。この問題を解決する場合は、十分なキャンペーン予算を設定するか上限クリック単価を下げる必要があります。

例えばキャンペーン予算が10000円の予算によるインプレッションシェア損失率が50%だった場合、予算を20000円に引き上げるかクリック単価を50%下げることで予算による制限はなくなります。ただクリック単価を下げることは次の広告ランクの低下につながり、別の形で損失する可能性は残ります。

広告ランクの低下

広告ランクは広告の品質と上限入札単価によって決定しており、上限入札単価が不足しているか品質が低いことで広告ランクが低下します。広告ランクが低下すると広告の順位が低下する場合と、広告ランクの下限値が上がりオークションに参加できない場合があります。

上限入札単価が不足している場合は単価を上げるだけですが、品質の低下の場合は様々な改善が必要になります。品質が低下した場合はキーワード・広告・ランディングページの3点を総合的に見直す必要があります。

キーワードの見直し

メインとなるキーワードから離れているキーワードは思い切って止める必要があります。メインキーワードの品質が低下している場合は、検索語句(検索クエリ)を確認して除外をしていきます。

広告の見直し

広告で一番重要視される要素はクリック率です。しかし、今日のクリック率が良くても過去の実績を基にしている推定クリック率が低い場合はクリック率の向上を目指して広告文を差し替える必要があります。またメインキーワードの関連性を高めズレを減らすことでクリックされやすくなります。ただ、一定期間をみても十分なクリック率を獲得しているのに推定クリック率が低いということは良くあるので、高いクリック率の広告文は残しつつ新しい広告を設定して改善を図ります。

ランディングページの見直し

ランディングページがそのユーザーにとって有用ではないと判断された場合、広告が表示されないもしくは表示回数が減少します。ここでは有用ではないと判断される点が重要で、どうして有用ではないと判断されたかを考える必要があります。ここから考えられることはユーザーのサイトでの行動から有用ではないとなる、つまりサイトでの行動の結果である直帰率、滞在時間といったところが影響していると考えられます。

そのため、ユーザーにとって欲しい情報がすぐに手に入るページであることが重要であり、コンテンツの独自性も高める必要があります。またユーザービリティの向上や直帰を減らす意味でもモバイルでの読み込みの速さも重要です。

上限入札単価の見直し

広告ランクによるインプレッションシェアの損失の場合は単純に上限クリック単価が低すぎることが原因の場合が多いです。広告グループやメインキーワードに十分な上限クリック単価にすると良いです。

配信設定の絞りこみすぎ

地域や時間帯、ターゲットやキーワードのマッチタイプを絞り込みすぎると十分なインプレッションが獲得できない場合があります。絞り込みを緩くすると対象の増えるのでインプレッションを獲得しやすくなります。

システム側の変更やテスト、トラブル

極々稀なことですが広告主側にはなんの落ち度もなく急にインプレッションが無くなることがあります。この時は広告プラットフォーム側にテストや変更、異常といった場合が考えられます。これまでインプレッションが発生していたキーワードで検索をしたときに競合を含めて一切広告が出なかった時が広告枠自体が出ていません。システム側での何かしらの変更や問題があった可能性があるので、広告プレビューをキャプチャして速やかに問い合わせてみると良いです。

実際の話ですがGoogle広告で今年の一月に2日間だけあるキーワードでのインプレッションが消失、競合も広告が出ていないことがありました。広告プレビューでみると「広告は表示されている」と出るものの実際には店舗名リストが表示されるだけ、という事案がありました。東京と熊本、違うブラウザなどで表示されていないことを確認して連絡。翌日に改善されてましたが、同じ症状は出なかったので検証できない原因は不明のままでした・・・。

まとめ

広告が表示されない理由には大きく4つあると述べました。ただ、システム側の変更やトラブルは広告主では改善する方法がないので、残り3つの部分であれば手を打つことができます。実際のところ広告が表示されない多くの場合は広告ランクが低いことが原因であることが多いです。そのためキーワードや広告文のブラッシュアップは欠かせません。品質を改善することで広告ランクの下限値は下がるので結果として広告予算を抑える(または効率的に回す)ことができるようになります。

ただ圧倒的に上限クリック単価が不足している場合はいかに品質が良くても広告が表示されることはありませんので、広告の運用に支障をきたさない程度には設定しましょう。

<この記事のポイント>

・インプレッション数とインプレッションシェア、インプレッションシェア損失率で変化を確認する。

・予算や広告ランク、配信対象であれば改善できる。システムでの問題であればキャプチャして問い合わせる。

・多くの場合は広告ランクが原因だが、ある程度の上限クリック単価は必要。

About Daigo Hirano 52 Articles
広告代理店や飲食業を経てECへ。熊本を根城にしてウェブ解析やウェブ広告の運用代行、SEOコンサルタントなどウェブ集客に特化した広告代理店をはじめました。 ウェブ広告はGoogle広告、Yahoo広告などのリスティング広告のほか、Facebook広告などSNS広告も行っております。 熊本・福岡・東京を中心に、大手代理店にお願いできない中小企業にスキルと知識を用いて集客支援をしています。

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  1. 検索広告でのインプレッションシェアの有効な使い方

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