0から始める広告運用 ニーズに合ったプラットフォームの選び方

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前回から始まった0から始める広告運用。前回でターゲットニーズをざっくり分けて考えることと、広告のゴールを決めること。この二つのポイントについて説明しました。今回は次の理解であるニーズに合った広告プラットフォームについてご説明します。

ニーズと消費行動

前回の振り返りになりますが、広告の対象となる人はニーズの強さによって大きく分かれます。一つは顕在層で、自分のニーズを把握し、その目的達成のために能動的に行動を起こす人たち。もう一つは潜在層でそのニーズの強さは幅広く、ニーズはあるもののまだ漠然としていて自覚していなかったり、顕在化したもののタイミングを逸して元に戻ったなど目的達成のための能動的な行動をおこさない人たちです。

そして潜在ニーズから顕在ニーズへの変容こそ消費行動につながります。AIDMAやAISASといった興味関心から変容していくジャーニー型消費行動が有名ですが、近年Googleが提唱しているパルス消費行動型もあり、どの段階のターゲット層にどのようにアプローチをするかを考える必要があります。

ニーズが強い顕在層は購入や申し込みと言ったダイレクトな成果につながりやすいという特徴があり、ビジネスの面でも一番囲い込みたい層でもあります。潜在層の場合、ニーズが強まり顕在化したのち成果につながります。顕在化という変化の段階が必要になるので顕在層の前段階に位置しており、潜在層から成果を出すまでは時間がかかります。

顕在層を狙うプラットフォーム・検索広告

顕在層が成果に一番近いことから考えると、この層を狙うことが一番費用対効果が高いことが想像できます。インターネット登場以降、そしてGoogleが世の中を席巻したことで消費行動が大きく変化しました。

zmot
Winning the Zero Moment of Truth eBook (2011)より

自分に当てはめて考えてみても分かると思いますが、実際の行動を取る前の段階で「検索」というプロセスを経るようになりました。Googleは2011年にこのZMOT(Zero Moment of Truth)を提唱し、消費行動に大きな影響を与えていることを発表しました。(詳しくはWinning the Zero Moment of Truth eBook (2011)の参照)

実際にGoogleの調査でも80%以上がZMOT段階で得た情報が購入の決め手となったと回答しているように、検索の重要性が増しています。そしてこの検索に素早くアプローチできる手段が検索広告です。検索広告は大きなところでGoogle広告Yahoo!広告の2つがあり、ほとんどの広告主はこの2つの広告プラットフォームをメインにしています。

Google広告

Googleの検索結果の上部ないし下部に広告が表示され、上部では自然検索よりも上の位置に表示されます。日本国内でも約76%と圧倒的な検索エンジンシェアを誇り、GoogleとYahoo!ではおそらくGoogleの方が表示機会が多いです。
StatCounter参照)
Google広告例

Yahoo!広告

Yahoo!検索した時に出る検索結果のページの丈夫ないし下部に表示されるのがYahoo!広告です。Yahoo!はGoogleに次いでシェア約15%を占める検索エンジンであり、ブラウザのデフォルトページがYahoo!JAPANが多かったころからも一定層のYahoo!ユーザーいます。提携パートナーにBingもいるため、Yahoo!とBing合わせての検索エンジンシェアは約24%あります。またスマートフォンのYahoo!アプリもあり、ターゲット次第で十分な広告表示回数は得ることができます。
Yahoo広告例

潜在層にアプローチする広告プラットフォーム

顕在層に効果的にアプローチするのが検索広告でしたが、潜在層にとって全く効果がないわけではありません。費用対効果はあまりよくありませんが、情報収集に使われるような幅の広い検索キーワードを狙って広告を出すという検索広告の活用もあります。
潜在層の多くは商品やサービスを知らない人であり、ニーズが顕在化する前に認知を獲得するという意味でとても重要です。
検索広告以外が潜在層に働きかける広告だとすると、ディスプレイ広告やYoutube広告、Facebook広告、その他様々なDSPなどたくさんの広告プラットフォームがあるため、潜在層へアプローチを考える場合はそのユーザーがどこで広告と接点を持つか、を考えることが大切です。

潜在層向けの広告としては大きく分けるとウェブサイト・動画・SNSの3つに配信できると考えて良いです。

ウェブサイトへ配信する広告

潜ブログやニュースメディアのコンテンツページの一角に画像つきの広告を見かけたことがあると思います。ディスプレイ広告と呼ばれ、GoogleやYahoo!のほかいろいろな広告プラットフォームがアドネットワークを利用して広告を表示しています。またYoutubeなど動画の前面にバナーとして表示されるものもディスプレイ広告です。ディスプレイの強みは画像を使うことで視覚的に強く、文字だけよりも大幅に認知がされやすくなります。

動画を活用した広告

Youtubeをはじめ、動画の前や途中に再生される動画の広告です。動画と音声があることで通常のディスプレイ広告よりも遥かに認知獲得ができやすくなります。動画チャンネルやユーザーの趣味趣向に合わせて動画の配信できるのでブランディングなどにも効果が高いです。ただ、動画の制作にも時間がかかることがネックになっています。

SNSに紛れ込む広告

FacebookやInstagram、TwitterやLINEなどSNSツールで広告を表示させます。SNSによっては利用の年齢層に偏りがありますが、ネイティブ広告という形で他の人の投稿と同じように広告がSNS上に表示されてるので、スムーズにクリックされています。SNS上でも動画を使った広告が有効で、認知獲得に向いています。

まとめ

ニーズによって使うべき広告プラットフォームが変わることがわかったと思います。合わせて、ターゲットとの接点がどこになるのか考えることも重要です。また、チラシや新聞、テレビなどオールドメディアでの広告も受動的に情報に接する潜在層向けの広告なので、そこから検索に転換することも多くあります。デジタルに拘らずハイブリットで展開するのがベストと言えます。
ただ広告予算にも限りがあるので、0から広告を始める場合は成果に一番近く、検索エンジンシェアの高いGoogle広告から始めるのがいいでしょう。もし予算があればYahoo!広告も一緒に稼働させてシェア拡大を狙いましょう。

<この記事のポイント>

・ニーズと共に消費行動が変化していくので、広告プラットフォームも変わってくる。

・インターネットの普及があり、検索が多くの場合で最初の接点になった。

・何はともあれ一番最初はGoogleの検索広告で様子をみましょう

About Daigo Hirano 52 Articles
広告代理店や飲食業を経てECへ。熊本を根城にしてウェブ解析やウェブ広告の運用代行、SEOコンサルタントなどウェブ集客に特化した広告代理店をはじめました。 ウェブ広告はGoogle広告、Yahoo広告などのリスティング広告のほか、Facebook広告などSNS広告も行っております。 熊本・福岡・東京を中心に、大手代理店にお願いできない中小企業にスキルと知識を用いて集客支援をしています。

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